AS-DT1詳細 | デプスセンサー

dToFの方式

メカニカルスキャン方式

発光部もしくは受光部そのものや、光路の間に設置したプリズムを回転させる方式。 照射光を動かして被写体をスキャンし、幅広い角度で測距することが可能だが、回転式のため短寿命。

回転しながら撮影するため1周目と2周目の測距位置がズレる。

ソリッドステート方式

発光部と受光部どちらもメカニカルに駆動しないため、小型化および静音化を実現可能である一方で、単体での高画角化には不向き。

AS-DT1はソリッドステート方式のため小型化できている。

特徴

1.安定した測距性能

  • ソリッドステート方式
  • 個体毎、測距点毎に調整
  • 環境温度の変化に追従して内部で温度補正することで高い確度、精度および高フレームレートを実現

2.外光耐性および測距距離

屋外での測距を前提とする場合、最大の外乱要因は太陽光です。太陽光のうち940nmの波長帯域はほとんど地上に到達しないため、AS-DT1は940nm帯を採用しています。

SPADセンサーを採用し、反射光が弱くても、高感度に反射光を捉えることができ更に、ノイズの影響を軽減するアルゴリズムを導入し、最大測距距離の伸長に成功しました。

出典:ASTM G173-03、ASTM E490を基に作成

3.小型、軽量、堅牢設計

ソリッドステート方式を採用することで、可動部がないため、耐衝撃性や耐振動性に優れる測距センサーを実現しました。

またソニーは、マシンビジョンカメラを長年開発し、小型・軽量で耐衝撃性・耐振動性に優れた筐体の技術を蓄積。そのノウハウを活用することで、小型軽量でも安定して動作する測距センサーを開発した。

ユースケース

1.建設現場の安全性向上

建設現場において、重機の周囲に作業者や資材が混在し、かつ死角が多いことから、安全性の確保が大きな課題となっている。

さらに、舗装されていない不整地や、振動・衝撃・粉塵といった過酷な環境条件下での動作が求められるため、センサーには高い耐環境性能が必要とされる。

AS-DT1は、屋外環境における安定した測距性能と、耐振動・耐衝撃性に優れた設計により、周囲環境の高精度な把握を可能とし、建設現場の安全性向上および自動化に貢献できる

2.建築物の点検用途

橋梁や建物などの点検用途では、従来は作業員が高所に接近して目視確認を行う必要があったが、近年ではドローンによる代替が進んでいる。

しかしカメラのみでは距離や形状を定量的に把握することが難しく、対象物に対して安全に接近しつつ正確に計測するためには、高精度な測距センサーが不可欠である。

特にドローン用途では、搭載重量(ペイロード)の制約から、小型・軽量であることに加え、低消費電力や屋外環境での安定動作も強く求められる。

AS-DT1は、高精度な測距性能と小型・軽量設計を両立しており、ドローンによる安全かつ効率的な点検・検査の実現に寄与できる。

3.AGV/AMR(自動搬送用ロボット)

AGVやAMRといった自動搬送ロボットにおいては、周囲環境の認識に基づく自律走行が求められている。そのため、障害物の検知や、自己位置を推定するSLAM(Simultaneous Localization and Mapping)のための高精度な3Dデータ取得が重要となる。環境認識の精度が不十分な場合、誤検知や走行停止、経路逸脱などのリスクを生じる。

AS-DT1は、高精度な点群データの取得が可能であり、狭い通路や複雑な環境下においても安定した走行制御に貢献できる。

使用例

1. ロボットアーム・ピッキング・自動化設備の対象物把握

ロボットアームの「見る」を、3D距離情報で補う。

AS-DT1は、カメラだけでは把握しにくい対象物との距離や形状情報を取得できるため、ピッキング、対象物認識、アーム周辺の衝突回避、RGBカメラとの組み合わせによる認識補助に活用できる可能性があります。

自動化設備の高度化や省人化を検討する現場にご検討いただけます。

2. インフラ・設備点検の距離測定、3D計測、モニタリング

点検・計測の現場に、コンパクトな3D距離情報を。

AS-DT1は、設備点検、3D計測、デジタルツイン向けの距離情報取得に活用できる可能性があります。

カメラ画像と距離情報を組み合わせることで、フォーカス補助、対象物との距離把握、簡易的な形状確認など、検査の高度化に貢献します。

3. クマなどの害獣を夜間監視

AS-DT1の用途は、工場の中だけではありません。

インフラ設備や農地では、野生動物による被害が課題となっています。AS-DT1は、夜間や屋外環境での動物検知・侵入監視といった用途への応用も期待されています。